突然ですが、本はよく読む方ですか?
文化庁が2023年度に実施した世論調査によると、1ヶ月に1冊も本を読まない人は6割を超えているそうです。
私も最近ではほとんど読まなくなってしまいました。YouTubeで動画を見ることの方が多いですし、文字を読むにしても興味のあることをネットやSNSで検索して流し読みするという方が楽だからというのが本を読まない理由になっているのだと思います。
しかし、本でしか学ぶことができないことは多く、エンジニアある私は技術書籍含めた様々な本に何度も助けられたことがあります。
そこで、この記事では無能なエンジニアである私が個人的に助けられた書籍を5つ紹介します。
個人的に読んだ本になりますが、読んだことのある人は共感する部分があるとは思いますが、読んで事がない人には興味を持っていただけましたら幸いです。
ダメ系ITエンジニアが困ったときに助けてもらった書籍5選

1. リーダブルコード
ITエンジニアにとっては有名な技術書籍である「リーダブルコード」はプログラマーとして仕事で助けられました。
この本を一言で私流にいうならば、究極の思いやりの本です。
私はこの本を読む前にプログラミングとは天才的な難しいコードを書けるのが一流だと思ってきましたが、それは大きな勘違いで、ITエンジニアの仕事におけるプログラミングとは、他の人が見ても改修できるように分かりやすい綺麗なコードを書くことが一流なんだということをリーダブルコードから学びました。
関数を共通化する意味も駆け出しエンジニアのときは正直良く分かっていなかったのですが、共通化することで何箇所も修正しなければならない改修があったときに一箇所だけで修正することでバグのリスクを減らすことができるなど、初級者から上級者までシステムを開発する人、プログラミングのレビューをする人、プログラミングを改修する人、システムを利用する人、システムに関わる全ての人に対して考慮した思いやりと優しさに溢れた書籍だからこそ、ここまで有名な書籍なんだと思います。
この書籍に具体的に何が書かれているのか、それは私が言うまでもありません。
この書籍にプログラマーとして大事なことが全て集約されているといっても過言ではない決定版だと思います。

エンジニア歴は10年を超えた私ですらときどき見直したくなってしまう書籍になりますので、これからも多くのエンジニアの人を助けていってほしいと応援したい本になります。
2. SQL書き方ドリル
SQLがすらすらと手が動くようになる「SQL書き方ドリル」はWebアプリケーションの私にとって仕事で助けられた書籍になります。
Web系でバックエンド処理に関わるエンジニアであれば、データベースのやり取りをするSQLを扱う必須といっても過言ではありません。
駆け出しエンジニアの頃は、フロントエンドのHTMLやJavaScriptを学んだ後に次のステップとして、Javaを学びました。
その後にSQLだけはなぜか学習が抜けていてどうやって勉強しようかと思っていた時に出会ったのがSQL書き方ドリルでした。
SQLであれば、データベースをローカル環境に構築した直打ちするのが手っ取り早い学習方法であるとは思いますが、当時の私は環境構築でハマることがあったり、環境を構築するまでがだるくて挫折してしまうというのがあったので、SQLを環境構築することなく、本のみで学んでスキルを身に付けることができたという意味でこの本には助けられてました。
この本の書き方ドリルという名称なだけあって、学生時代にやっていたドリルのようにシャーペンで書き込んで消し込みで消して、また書き込んでという感じでスキルを身に付けることができたので本当に助けられました。

この本でSQLの一通りのDML、DDLと基本的な結合条件は学ぶことができたのですが、まさかこの本で学習した後に、外部結合と内部結合を繰り返し使っている複雑怪奇な100行以上のとんでもないSQLが日常茶飯事の案件に投入されて苦しむことになるとは、その時の私は知る由もないのだった…。
3. 正規表現書き方ドリル
SQLの書き方ドリルの正規表現版である正規表現書き方ドリルにも非常にお世話理になりました。
反復学習ソフト付きであるにも良くて私が正規表現を理解して自然と使えるようになったのはこの本のおかげです。
正規表現は、文字列のパターンマッチングに利用される表記方法で、文字列の検索や置換、検証したりする際に使用します。
正規表現は案件の現場で使う人もいれば、全く使わないという人もあるかもしれませんが、私の場合は前者で膨大なデータから正規表現を使ってデータ抽出を行ったり、データ補正をすることが頻繁になったので、正規表現が分かっていないとエンジニアとして使い物になりませんでした。
正規表現は私にとっては取っ付きにくいもので、いちいちネットで正規表現のことをググっていたのですが、仕事のスピードが遅くて「このままではマズイ」と感じて勉強しようと思ったときにこの本に出会いました。
SQLドリルと要領は同じで書きながら覚えることができたので、頭にすんなり入って気づいたら職場でも自然と使えるようになっていたことを今でも覚えています。

正規表現に苦手意識のある人は、ガッツリとドリルに書き込みまくって学習してみてはいかがでしょうか?
4. ソフトウェア開発者の人生マニュアル
この本はITエンジニアとしての技術に関することというよりは、ITエンジニアとして良い人生を送るためのキャリアに関するノウハウやコミュニケーション能力や交渉術、自分の売り込み方、生産性を高める方法、財産、心、健康、トレーニング、恋愛で成功する秘訣など、人生について全般的に良く生きる方法が具体的に記されています。
つまり、ITエンジニアにとって重要なことは技術力だけではないということです。
私は無能なエンジニアなので、技術に関してはダメダメでコンプレックスを感じているのですが、技術だけではない総合的に大事なことはたくさんあるということを学ぶことができたという意味で助けられました。
ITエンジニアという仕事をしていて、技術については上司や先輩から教えてもらうということは大いにあると思いますが、エンジニアとしての人生論について教えてもらう機会はないと思います。
そういったことを学びたいという人はこの本を手に取ってみてもいいでしょう。

私はこのブログで無能なエンジニアとしていろいろと発信していますが、この本とは逆説的にエンジニアとしてダメな人生論をいつか本にしてみたいですね。需要は全くないと思いますが、こういうエンジニアになってはいけない悪い手本として…ね。
5. 天 天和通りの快男児18巻
最後に紹介する本は、福本伸行さん著作による日本の麻雀漫画作品である「天 天和通りの快男児 18巻」(通称:天)です。
ここまでエンジニアの本を紹介してきて、漫画?しかも麻雀??エンジニアとは関係ないじゃん?ふざけてるの?と思われるかもしれません。
確かに「天」は1~15巻まではバリバリの麻雀バトルになるのでルールが分からないと読んでも内容は理解できないと思いますが、16~18巻に関して麻雀は一切出てきません。
それでは何をするのかというと、漫画のとあるキャラクターが若年性アルツハイマー型認知症という病にかかっていまい、どうやって生きるのか?という話になります。あまりネタバレはしたくないので、詳しくは話しませんが、どう生きるのか?という部分をめぐって繰り広げられる様々な抗争を描いた16~18巻とくに最終巻である18巻に関しては究極の哲学書だと私は思いました。
一般的な会社員の生き方についても触れる部分があって、自分は何のために生きているのか?
そもそも世間一般でいう「まとも」ってどういうことなんだろう?
一度しかない自分の人生それでいいの?
今の自分はやりたいことができているの?
と考えさせてくれるし、自分がどう生きれば良いか考え直させてくれるという意味で何度も助けられた本になります。
※新装版では18巻ではなく、13巻のようです。
漫画の本って自分の人生を変えるぐらいの大きな力がありますよね?
スラムダンクを読んでバスケット選手になった人やキャプテン翼を読んでサッカー選手になっている人もいるぐらいなのですから。
機会があったらこのブログで漫画の特集もできたらと思います。
まとめ
今回はダメ系ITエンジニアが困ったときに助けてもらった書籍5選について紹介しました。
まず駆け出しエンジニアとしてプログラマーを目指したい人ならばリーダブルコードは必読です。プログラマーとして知っておかなければならないことが書かれていますので、絶対に読むべき、これは間違いないです。
書き方ドリルをこの記事で挙げましたが、私と同じで手書きで理解しながら学習したいという人にはおすすめしたいです。
そして、ITエンジニアとしてプログラマーに必要なことはプログラミング能力に代表される技術スキルだけでありません。技術スキル以外の人生設計が大事になりますので、エンジニアの人生が書かれたマニュアル本や哲学書などから気晴らし程度に学んでみてはいかがでしょうか?