今までの人生の中で天才に出会ったことはありますか?
私はITエンジニアをやっていますが、無能なダメ系ですので仕事をやっていても周りの人は自分よりも頭が良いのでみんな天才に思えます。
ただ、この記事で紹介する天才というのは、自分よりも頭が良いという枠をブチ超えたただ頭の良い人とは次元が違う人のことで、過去に一人だけ会ったことがあります。
私はそのエンジニアのことを心の中で天才スーパーエンジニアと呼んでいました。
今回は、その天才エンジニアの話をしたいと思います。
スーパーエンジニアとは?
そもそも、スーパーサイヤ人…ではなく……、スーパーエンジニアという言葉は存在するのでしょうか?
スーパーエンジニアをモーニング娘のように辞書で調べてみると、ITの各領域で開発・実装・設計・構築・運用・保守といった様々な役割を担うITエンジニアの中で卓越した能力を有する人を意味します。
私が過去に一人だけ出会ったスーパーエンジニアも卓越した能力を有していましたが、ただ卓越した能力を持っている人は明らかに次元が違いました。客先常駐エンジニアとしていろんな現場を経験したことがある人で年齢がそれなりであれば、何十人、何百人というエンジニアと会って仕事をしてきたと思われます。それだけ多くのエンジニアと関わってきた人なら卓越した能力を持ってきた人というのは、数多くいたと思います。
私も多くのエンジニアと関わってきましたが、その中でも天才スーパーエンジニアだと思った人はたった1人だけなので、どれだけ凄い人だったのかというのは想像して頂けたと思います。
それでは、何が“天才スーパーエンジニア”なのかをこれから紹介していきたいと思います。
私が出会った天才スーパーエンジニアの5つの特徴

その天才に会ったのはSESエンジニアをやっていたときに客先常駐先で出会った人でした。その人はPLやPMではなく、同列で設計とプログラミング製造を担当する開発エンジニアとして働いていて年齢も同じぐらいでした。
仕事をやってみて分かったその人の特徴は以下の5つになります。
仕事が速すぎる
とにかく仕事が速かったです。無能な私と比べるのはおこがましいことですが、私のスピードと比較しても爆速で無能な私が丸二日、一般的なエンジニアが丸一日かけてプログラムでコーディングする作業を、その人なら1~3時間で終えてしまいます。
これは誇張ではなく、本当にその感覚の速度で終わらせてしまいます。
無能な私でも本気で死ぬ気で頑張れば、もしかしたら一般的なエンジニアの速度に届く可能性があると思いますが、天才スーパーエンジニアの領域にはどんなに頑張っても一生たどり着くことができない境地になります。並みのエンジニアでも天才スーパーエンジニアの仕事のスピードに達することは難しいと思います。……だから業界歴10年以上の私が今までにたった一人しか出会ったことがない天才スーパーエンジニアなのです。
もちろん設計をやっても頭の回転が速すぎて何をやっても爆速で

この人は時間を止める能力があってその間にやってるんじゃね?そうでないとこの速さは説明できない…
というほど速すぎて一緒にしながら恐怖すら感じて仕事をしていました。
これは並みのエンジニアなら当たり前のことだと思いますが、LinuxやGitで実行するコマンドやプログラミング開発でコーディングを行う際にほぼググらないでキーボードで打っていたので、私より数倍は早く仕事をしていました。
的確すぎてほとんどミスがない
天才スーパーエンジニアの仕事は速さに加えて、的確でほとんどミスもしませんでした。
設計やプログラミング開発を行う場合、他人からレビューによる指摘を受けて修正して品質を向上させていくのが常道なのですが、その天才はレビューで指摘されることがほぼ皆無でした。



人間だったら誰でも指摘を受けるようなことはあるのが普通でしょ?
ということなんですが、本当に完璧すぎて指摘することがないんです。恐らくレビューを受ける側のレベルを超越していたのもありますが、期待以上の成果物を天才が出してきてしまうので、レビュー結果を点数で表現とすれば100点満点中100点以上の得点を付けたいぐらいのことに例えることができると思います。
ちなみにその天才スーパーエンジニアは機械でなく人間なので、バグ件数が0件ということではありませんでしたが、並みのエンジニアが出すような単純なバグはほとんどなく、あっても想定外のケースだけだったので、その人がプログラムしたシステムは周りの人からも信頼されていました。
天才の発想で物事を解決する
私がプログラミングをしていて分からないことがあるとその天才スーパーエンジニアに聞くことがあったのですが、解決方法が天才的な発想でした。並みのエンジニアが素で思いつくようなロジックではありませんでした。
勉強してスキルを付ければ……という次元の話とも違います。かの有名な西村ひろゆき氏がある天才に絶対に思い浮かばないようなロジックを見せつけられて敗北したことでプログラマーの道を諦めたという話は有名ですが、それに近いかもしれません。
無能なエンジニアの私でさえコードを見れば発想の次元の違うことが分かってしまいましたが、上流工程の設計においても発想力が違ったので、エンジニアの仕事に限定しないで何をやらせてもできる人だったんだと思います。
無能がする質問の意図を理解できる
私は無能なので質問が下手です。聞く方は私の質問の意図を理解するだけで大変で



ダメ系さん、何を言っているのか意味が分かりません
と言われてしまうことがよくあります。そしてテンパってしまって自分で何を伝えたいのか分からない…ということになりがちなのですが、その天才スーパーエンジニアに質問をすると必ず求めていた回答が返ってきてました。
恐らく、天才スーパーエンジニアは私が質問しようとしていることを自分の頭の中をフル回転させて正しく翻訳して返答していたんだと思います。
つまり、コミュニケーション能力も抜群に天才でした。
キャッチアップの早さが異常
その天才スーパーエンジニアは私だけでなく、並みのエンジニアや頭の良いエンジニアの人からも崇められていたので、周りの人から



どうやって勉強しているんですか?
と質問されていました。天才スーパーエンジニアは



勉強はしたことがない
と言っていました。



嘘だー?
と言われていましたが、



本当にないです。勉強嫌いだし。プライベートに持ち込みたくないので仕事以外の時間にパソコンに触れることもないです
と答えていました。
私も嘘だと思っていましたが、確かに嘘を付くような人でないし、嘘を付くようなことではないので本当に少なくとも仕事以外の時間にはやっていないのだと思います。
無能な私も勉強はプライベートでしないのですが、その人は勉強をする必要がなくできる人なので、全く次元の異なる話になりますね。


ただ、不思議だったのはその天才と同じプロジェクトで私もその天才も未経験の新しいプログラミング言語の学習が必要になった時に、未経験言語なのにも関わらず、たった数日でマスターしていました。
地頭が良いのは分かりますが、絶対に調べなければわからないようなライブラリの使い方を知っていたりしていましたので、コソコソ隠れて自宅で勉強していたんだと思います………、だとしても並みのエンジニアでは短時間の間に勉強するだけでは到達できない異常なキャッチアップの早さでした。
そもそも、その天才は私よりもプロジェクトに入るのが遅かったのですが、システムの仕様の理解を含めて初日のキャッチアップで抜かれていたんだと思います。
気になる性格は?



そんな天才スーパーエンジニアで有能だったら性格はどうせ悪いんでしょ?
と思われますよね?
私の過去記事で書きましたが、私が苦手な性格の攻撃的で威圧的な人、人のせいにして謝らない人というのは周りから嫌われるような人なのですが、エンジニアとしては有能な人でした。


私がこの記事で紹介してきた天才スーパーエンジニアの人はどんな性格だったかというと……、めちゃくちゃいい人でした。
物腰柔らかくて穏やかな人で、とても話やすく分からないことがあって聞いても嫌な顔一つせずに教えてくれましたし、有能な人を超越した誰もが認める天才であるにも関わらず、天狗にもなっていなかったし、偉そうな態度を取ることもありませんでした。
周りの人ともコミュニケーションを分け隔てなく取れていて、威圧的な態度を取ることもなくて、明らかに私がテンパって困っていると天才の方から逆に



大丈夫ですか?
と声をかけてきてくれたり、何度も助けてくれました。
エンジニアとしての能力は最強で、性格も優しくて最強だったので、どんな面をとってもダメ系ITエンジニアの私に敵うことはありませんでした。本当に何をやっても敵わないので、WBCの野球で大谷選手を見た他の日本代表選手の一人が「大谷選手が凄すぎて野球をやるのが嫌になる」というのと同じ感覚で、無能で開き直っている私でさえ、凄い人すぎて無能な自分と比較してしまうことでうつになりかけました……。
まとめ
この記事では、ITエンジニアをしている私が客先常駐先で出会ったスーパーエンジニアについて話してみました。
記事の中で紹介した人は、私が今までの人生で一度だけ出会った何もかも完璧な天才スーパーエンジニアでしたが、もう二度と会うことないと思うほどのインパクトのある人でした。
最後に一番謎なのは、なぜそんな凄い人が自分と同じ客先常駐先エンジニアとしては同列で働いていたかということです。あれだけできる人だったら自分で起業して何らかのシステムを作れちゃうんじゃないか?もっと凄いGoogle級のプロジェクトにだって参画できるんじゃないか?と思いましたが、この記事で紹介した天才スーパーエンジニアをさらにもっと超える能力を持ったエンジニアがGoogleやAmazonにはゴロゴロいるんでしょうね?
そう考えると、私にもまた記事で紹介した天才スーパーエンジニアとは別の凄い人に出会えるチャンスがあるのかもしれませんね。